はい!竹パウダー 【竹P製造現場に密着】

あんなことも、こんなことも
引き続き「竹林をよくする会」に密着。先日伐採した竹を粉砕し、パウダー状にすると言う。伐採から3日後、西条市内の作業場を訪ねた。



到着すると、屋内では竹細工を作るメンバーがすでに忙しくしていた。竹パウダー班も早速作業開始。先日伐採した竹を、伐採現場でも見たチッパー(粉砕機)に入れていく。伐採現場で使用していたものよりも、こちらの方が粉砕する刃の目が細かくなっている。太い竹は事前にハンマーなどで叩いてあらかじめ縦に割っておく。
チッパーによって竹は見る見るうちに粉末状となり、会員が手際よくビニール袋に詰めていく。






袋詰めされた竹の粉末、通称「竹パウダー」は行政にも卸される。生ごみコンポストに入れられ、生ごみの堆肥化を促すのだ。


竹パウダー作りと並行して、会員たちはおもむろに、ドラム缶に竹を焚べていった。消し炭を作るのだと言う。
ほどなくして音を立てて燃え盛る炎となり、形を残したまま真っ黒な炭となる。煙が無くなったところで水をかけて消火し、冷めれば完成である。
会ではかつて炭窯で竹炭を作っていたが、需要と手間のバランスから今はお休みしている。





竹の消し炭も土壌改良などに役立つと言う。この日だけで、竹細工、竹パウダー、竹の消し炭と、3種類の加工品が完成した。
今回も作業の様子を動画にも収めているので、是非ご覧いただきたい。
さて取材を終えて、あらためて竹の万能さに驚く。建築等の資材はもとより、タケノコは食用、その皮(竹皮)は包装や飼料、葉はお茶や医薬となり、まさに捨てるところが無いのだ。
そしてその万能さから(または燃え盛る竹の熱のせいか)筆者は次のことを想起せざるを得ない。
「できたらいいな、と思えるあんなことやこんなことを不思議なポッケで叶えてくれる、かの猫型ロボットが最初に出す道具は、奇しくもタケコプターなのである。だからこれまでも、これからも、竹は未来を切り開くヒントであり、人類のひみつ道具なのかもしれない。」
ほとんどこじつけ・・妄想かも知れないが。(孟宗だけに。)
皆尾裕
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